諸島・群島・列島鹿児島県の島甑島列島(こしきじまれっとう)
甑島列島(こしきじまれっとう)
【甑島列島(こしきじまれっとう)】
巨大“せいろ”が神様
住所/鹿児島県薩摩川内市(さつませんだいし)里町、上甑町、鹿島町、下甑町
面積/118.68km2周囲/183.3km
人口/6,206人(H17)・7,220人(H12)・7,926人(H7)国勢調査
アクセス/【船】甑島商船
甑(こしき)。なかなか読めない漢字です。辞書で調べてみると「底に湯気を通す数個の小さい穴を開けた鉢形の素焼きの土器。後には“せいろ”に発達」とあります。上甑島と中甑島は「甑大明神橋」と「鹿の子大橋」という二つの橋で結ばれています。その甑大明神橋のたもとに甑の形をした巨石があり、それを甑大明神として祀ったことが名前の由来になったということです。これは江戸時代後期に薩摩藩が編纂した「三国名勝図会」に記されているそうですが、平安時代初期に編纂された「続日本紀」にはすでに甑島や甑隼人という記述があり、古代からその存在感を示していた島だということが窺われます。
甑島列島は薩摩半島の西約30kmの東シナ海に浮かび、上甑島、中甑島、下甑島と3つの主島とその周辺の小島によって構成されています。

上甑島(かみこしきじま)
トンボロと四つの池
住所/鹿児島県薩摩川内市里町、上甑町
面積/45.09km2周囲/81.1km
人口/2,750人(H17)・3,132人(H12)・3,481人(H7)国勢調査
アクセス/【甑島商船】 串木野港→里港(高速船:50分/フェリー:1時間10分)
上甑島の北東にある里町はトンボロの町として知られています。トンボロ(tombolo)とはイタリア語で、日本語で言うと陸繋砂洲。大きな陸地と島が繋がるとその島のことを陸繋島と呼びますが、その繋がった砂洲(礫)の部分をトンボロ(陸繋砂洲)と呼びます。こういった地形は日本の中でも探せば結構あるもので、神奈川県の「江の島」や福岡県の志賀島の「海の中道」などが浮かびます。里町のトンボロは広いところでは横幅が1kmほどあり、この上に民家が集中しています。
トンボロの町から海伝いの道を北西へ向かうと甑島列島で一番の見所とも言える「長目の浜」があります。海鼠池(なまこいけ)・貝池・鍬崎池(くわざきいけ)と3つの池があり、池と海を隔てる砂礫洲が見事な自然美を造り上げています。「長目の浜」を見渡せる展望台は北側にある「田ノ尻展望所」と鍬崎湖の東側にある「長目の浜展望所」があり、いずれ劣らぬ展望が得られます。
海鼠池と貝池は汽水湖で、海鼠池からは名前のように“なまこ”が獲れ、貝池からはバルト海沿岸とここにしか生息していないと言われるクロマチウムという珍しい原始微生物が見つかっています。鍬崎池は淡水湖で大ウナギの生息地として知られています。ちなみに「海鼠池」「貝池」「鍬崎池」そして一番東側にある「須口池」を合わせて甑四湖と呼び、甑観光には欠かせない場所になっています。
キャンプや釣り、海水浴はもちろん里港からは水中展望船も出ており、透明度の高い海を堪能できるようになっています。
民宿や旅館は6軒ほどありますが、天然温泉を有する「里交流センター甑島館」が人気です。
2009年には『玉石の石垣が残る「たましいの島」』で「島の宝100景」に選ばれています。

中甑島(なかこしきじま)
カノコユリの咲く島
住所/鹿児島県薩摩川内市上甑町
面積/7.29km2周囲/17.4km
人口/347人(H17)・393人(H12)・429人(H7)国勢調査
アクセス/【甑島商船】 串木野港→里港→中甑港(高速船:1時間20分/フェリー:2時間15分)
上甑島の中甑から中甑島の平良へ通じる県道黒浜水深線が開通したのは平成5年のことです。なにより甑大明神橋と鹿の子大橋の完成は平良住民の悲願でもありました。
県道の開通を記念して始められた甑大明神マラソン大会も毎年11月に行なわれています。マラソンの時も観光でも甑大明神橋からは島名の由来になった巨石(甑大明神)を拝むことができます。
甑島はカノコユリで有名なところですが、中甑島には原生地があり、梅雨明け時には大輪の花を咲かせます。
中甑島の一番高い所は木の口山(294m)で、その隣にある帽子山展望所からは東シナ海の大海原と甑島列島が一望できます。
民宿は3軒ほどあり、スーパーや雑貨屋もあります。

下甑島(しもこしきじま)
大晦日にはトシドンがやってくる
住所/鹿児島県薩摩川内市鹿島町、下甑町
面積/66.29km2周囲/84.8km
人口/3,109人(H17)・3,695人(H12)・4,016人(H7)国勢調査
アクセス/【甑島商船】 串木野港→手打港(高速船:1時間15分/フェリー:2時間25分)
中甑島と下甑島は幅が1kmほどある藺牟田(いむた)瀬戸で隔てられています。瀬戸は流れが早く中甑島と下甑島の距離を想像以上に遠くしています。橋の建設を願う声もありますが、経済的理由などからなかなか実現には至らないようです。
標高604mの尾岳を中心に高い山々が連なる下甑島は、平地が少なく斜面が海岸線まで迫っています。南北20kmほどの縦長の地形に、山々に隔てられ点在する7つの集落は、方言や風習が少しずつ違っていたりするといいます。大きく分けると北側三分の一を占める鹿島町と残りの南側を占める下甑町に分けられます。全般的に西側の海岸は断崖、奇岩が多く見られ、瀬々野浦海岸のナポレオン岩や金山海岸の奇岩群は景勝地として挙げられています。
鹿島町の北東、下甑島の北端にある鳥ノ巣山展望台からは藺牟田瀬戸やその向こうに中甑島が望めます。また西側には高さ100mの断崖が16kmも続く鹿島断崖が勇壮な姿を見せてくれます。
下甑町は南端の手打が一番の集落になります。武家屋敷跡や歴史民俗資料館、そして釣掛崎にはキリシタン殉教碑が建てられ歴史を感じさせてくれます。
下甑島だけに伝わる面白い風習に「トシドン」というものがあります。大晦日の夜になると恐ろしげな“トシドン”が子供のいる家にやってくるという風習です。シュロの毛で身をまとい、長くて尖った鼻の仮面をかぶり、大声で「悪い子は居ないかー」と子供を脅し、そして「良い子になれよ」と諭すという伝統行事です。これは秋田の“なまはげ”のルーツだとも言われています。
週刊ヤングサンデー(小学館)に連載され、フジテレビでも放映された「Dr.コトー診療所」は下甑島の手打診療所がモデルになっています。

関連リンク

薩摩川内市ポータルサイト甑島観光協会薩摩川内市観光ガイド


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11/04/06--------------------------------------Copyright(C) 日本の島へ行こう All rights reserved.
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